ボルトの強度区分とは?8.8・10.9・12.9の意味

更新日: 2026-10-28

ボルトの強度区分は、「8.8」「10.9」のように2つの数字で、ボルトの引張強さと降伏点(耐力)を表したものです。 炭素鋼・合金鋼のボルトはJIS B 1051(ISO 898-1)で規定され、頭部に区分が表示されます。

数字の読み方

例:10.9 - 前の数字「10」× 100 = 呼び引張強さ 1,000 MPa - 後ろの数字「9」× 10 = 降伏点が引張強さの 90% - よって、呼び降伏点は 1,000 × 0.9 = 900 MPa

主な強度区分

強度区分 呼び引張強さ 呼び降伏点(耐力) 主な材料・用途
4.8 400 MPa 320 MPa 低炭素鋼。一般用途
8.8 800 MPa 640 MPa 中炭素鋼・合金鋼(焼入れ焼戻し)。機械・自動車
10.9 1,000 MPa 900 MPa 合金鋼(焼入れ焼戻し)。高強度の締結
12.9 1,200 MPa 1,080 MPa 合金鋼。六角穴付きボルトなど高強度用途

表は「呼び」の値です。規格上の最小値は呼び径によって異なるため、設計ではJIS B 1051・ISO 898-1の規定値を確認してください。

ステンレスボルトの強度区分

ステンレスのボルトはISO 3506-1(JIS B 1054-1)で、鋼種の区分と強度を組み合わせて表します。

表示 意味
A2-70 オーステナイト系 A2(SUS304系)、引張強さ 700 MPa 以上
A4-70 オーステナイト系 A4(SUS316系)、引張強さ 700 MPa 以上
A4-80 A4(SUS316系)、引張強さ 800 MPa 以上

選ぶときの注意点

よくある質問

強度区分8.8と10.9の違いは何ですか?

呼び引張強さが8.8は800 MPa、10.9は1,000 MPaです。10.9の方が高い軸力で締められますが、相手材やめっきの条件も含めて選定が必要です。

ステンレスボルトに10.9はありますか?

ステンレスボルトは鋼のボルトとは別の規格(ISO 3506)で、A2-70やA4-80のように表示します。10.9などの区分は炭素鋼・合金鋼のボルトに使われます。